松伯美術館は三代にわたって日本画家である上村松園、松篁、淳之の作品を収蔵、展示する目的で平成6年(1994)年に奈良市に開館した美術館です。
上村松園(明治8年〜昭和24年)は、気品に満ちた優美で清澄な女性を描くことを得意としました。上村松篁(明治35年〜平成13年)は幼少の頃より小動物を飼育し、鳥や花の持つ“自然の色”を愛してそのまま表現したいと願いました。上村淳之(昭和8年〜)は、無類の愛鳥家としても知られており、父松篁が「自然の鳥と暮らしたい」という夢を実現する為に建てた「鳥の鳴く家」唳禽荘(れいきんそう)を自宅として、現在もたくさんの鳥達と暮らしながらその姿を写しています。
本展では松伯美術館所蔵の上村三代の作品より珠玉の約50点をご紹介いたします。三者それぞれの眼差しと、作品に注がれた愛情を感じて頂ければ幸いです。交換展として同時期に松伯美術館にて名都美術館所蔵名品展「華麗なる日本画の美」の開催を予定。
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