
「波透彫象牙櫛笄(こうがい)」
銘 懐玉斎
江戸末期〜明治時代
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いつの時代も「装う」ことは女性にとって身だしなみを
整えることであると同時に大切な愉しみでした。
黒髪を美しく飾るために、なかには鼈甲(べっこう)、
金、銀、象牙といった高価な素材に、
卓越した技をもった職人が、蒔絵、透彫といった
技法を使い、季節の風景、吉祥文様、物語の場面
などの意匠を見事に表現しています。
手のひらサイズのわずかな空間には無限の美の
世界が広がっています。
細工、デザイン、どれをとってみても細密で大胆、
その美しさには思わずためいきが出てしまう
ほどです。
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「菊蒔絵鼈甲櫛」
銘 抱一筆・羊遊斎
江戸時代
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本展では、櫛・簪・笄(こうがい)などの髪飾りから
筥迫(はこせこ)・化粧道具にわたる、9,000点を超える
装身具「胡蝶庵コレクション」より、
特別に櫛・簪の秀品を中心にご紹介させて頂きます。
「胡蝶庵コレクション」は本邦初公開となります。
原羊遊斎(ようゆうさい)と酒井抱一(さかい ほういつ)の
合作の櫛をはじめ、各時代の最高峰の芸術家が
腕をふるった作品の数々は必見です。
日本人が培ってきた豊かな感性と
繊細な美意識を再認識して頂ければ幸いです。
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「 藤に胡蝶文様刺繍筥迫 」
「 藤に蝶筥迫銀簪 」
江戸末期
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主催:名都美術館・朝日新聞社・メ〜テレ
後援:長久手町・愛知県教育委員会・名古屋市教育委員会・長久手町教育委員会
協力:胡蝶庵コレクション、石井コレクション、平瀬 一臣氏、
葛梹屋、オフィス・アカダ
入館料:一般1,000円、大学生700円、中学生500円、小学生以下無料 |
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