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<特別展> 〜華麗なる能装束〜
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稔りの季
平成21年10月13日(火) 〜 平成21年12月23日(水・祝)
山口能装束研究所 所長 山口 憲氏は、学生の頃、江戸時代の能装束の美しさに魅せられ、
明治以降の現在の織物とは全く異なった世界と出会いました。次第に「江戸期の装束が持つ
品位の高い美しさと複雑で精緻な行き届いた織物を復原したい」という夢を抱いて、20代から
能装束の研究をはじめ、昭和59年に36歳で山口能装束研究所を設立しました。
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能装束の復原にあたっては、
まず、各々の装束に内在している情報を拾い出した上で文様とその構成や色彩と配色構成を見極めます。それから、
装束に必要な蚕を育てて糸をひき、糸を染め、ようやく機織りとなります。気の遠くなるようなたくさんの工程は、
それぞれの熟練した職人たちの手作業で行われます。山口氏は全ての工程にかかわり、職人たちと試行錯誤するのです。
また、能装束を紹介する展覧会を、国内外で精力的に行い、高い評価を受けています。
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縫箔「桧垣に稲穂鳴子文様 」 段替り
山口能装束研究所復原・所蔵
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厚板唐織「亀甲繋ぎ桜花文様」 段替り
山口能装束研究所復原・所蔵
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近年では、昔ながらの方法で作業される職人が激減し、
良質な糸をとることも難しくなっています。復原に必要なものが手に入らなくなってきているのです。山口氏は装束を復原される度に「これが、最後の1領になるかもしれない」
と痛烈な想いを込めています。
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本展では、山口氏が復原された能装束の中で、
「稔[り」を象徴する文様を集めた展覧会です。古事記、日本書紀の古い時代から、
わが国では、桜の開花の期間が長いと、その年収穫できるお米は豊作だと考えられてきました。桜とお米は相応物として考えられ、日本人の心に深く根ざしています。
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長絹「柳枝垂桜熨斗に石畳」 紅地
山口能装束研究所復原・所蔵
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主催 : |
名都美術館・朝日新聞社 |
後援 : |
長久手町・長久手町教育委員会・愛知県教育委員会・ 名古屋市教育委員会 |
監修協力: |
佐藤芳彦記念 山口能装束研究所 |
入館料 : |
一般1 ,000 円、大学生 700 円、中高生 500 円、小学生以下無料 |
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