上村松篁は、明治35年に日本画家、上村松園の長男として京都市で生まれました。19歳の
時に第3回帝展に『閑庭迎秋』を初出品、初入選して日本画家としての第一歩を踏み出しました。
さらに、新文展、日展に出品を続けますが、昭和23年に日展を離脱して、山本丘人らと
「我等は世界性に立脚する日本絵画の創造を期す」との綱領を掲げて新しい在野団体
「創造美術(現:創画会)」を結成しました。また約38年間という長期間にわたり教職をつとめながら、
自身の研鑽を重ねて、昭和59年(1984)には文化勲章を受章しました。