「日本画っていいね」併設企画はやぶさの会2015-愛知県立芸術大学日本研究室-ね

作家は描く対象や構成に合わせて画面の大きさや形を選択し、1つの世界を創造していきます。 日本画ならではの屏風や軸装は、独特の雰囲気を醸し出します。本展では作家が選んだ画面に注目してご覧ください。
併設企画の「はやぶさの会 2015」は、愛知県立芸術大学日本画研究室との合同企画です。 日本画壇を牽引する画家として制作を続けながら、後進の指導にあたる教員の作品と、選抜された学生の作品をご紹介します。 今日の日本画として、若手の挑戦もお楽しみ頂ければ幸いです。

名都美術館コレクション 日本画っていいね

印度孔雀
印度孔雀
小山 硬
1985年
名都美術館蔵
印度孔雀の突然変異種で、光沢ある絹のような美しい羽根が特徴です。小豆島の孔雀園で群れに交じる白孔雀が、作家の心を捉えました。 背景には、より深みのある暗さを表現するために、焼群青を利用しています。白色が際立つ演出です。 再興第70回院展に出品されました。 当初は四曲一双として描かれましたが、半双は所在が分からず、想像を膨らませながら鑑賞するのも楽しい作品です。
天与
天与
安田 育代
1993年
名都美術館蔵
「天与」とは、天からの授かりものや賜りものを意味します。幼子に乳を含ませた女性の傍らには、いくらか年若い2人の女性が佇んでおり、まるで母子を祝福するかのように目を閉じています。 透き通るような女性の肌の色合い、それにあたたかみを加えて柔らかな色調で構成された背景には、生命の誕生の象徴ともいわれるざくろが描かれます。 女性の視線を辿れば自然に画面の外に導かれ、豊かな世界が続いているのを感じるられるようです。

はやぶさの会 2015 -愛知県立芸術大学日本画研究室-

田植えの頃
印度孔雀
教授 秦 誠
2009年
いつもの道
天与
大学院2年 鈴木 靖代
2014年