特別展 生誕150年記念 川合玉堂 -心に響く ノスタルジックワールド-

愛知に生まれ、岐阜で幼少時代を過ごしたことから、今も東海エリアで絶大な人気を誇る川合玉堂。玉堂の生誕150年を記念して開催する本展では、初期から晩年に至る作品を一堂に展覧し、古き良き時代の風景、人々の暮らしなど心温まる情景を通してノスタルジックあふれる世界をご覧いただきます。

ポイント① 玉堂美術館の名品を一堂に

玉堂が晩年を過ごした奥多摩、その豊かな自然に抱かれるように立つ玉堂美術館は年間を通して玉堂芸術を楽しめる美術館です。本展では、《紅白梅》や《御濠の朝》など同館が誇る名品を一挙に紹介します。また、十代で描いた精緻な写生もご覧いただきます。

《紅白梅》大正8年(1919)頃 玉堂美術館 前期展示

《紅白梅》大正8年(1919)頃 玉堂美術館 前期展示

《紅白梅》
大正8年(1919)頃 玉堂美術館 前期展示

ポイント② 人気の「鵜飼」も充実

玉堂芸術の中でもひときわ人気が高いテーマ「鵜飼」。本展では最高傑作と評される昭和6年制作の《鵜飼》(東京藝術大学)のほか、玉堂美術館が所蔵する明治期の《鵜飼》と最晩年の《鵜飼》、当館が所蔵する円熟期の《鵜飼》の計4点を展覧します。

《鵜飼》
昭和31年(1956) 玉堂美術館 前期展示

《鵜飼》昭和31年(1956) 玉堂美術館 前期展示

ポイント③ もう一つの魅力「画賛」

歌や俳句作りを楽しんだ玉堂は、それらに絵を添えた画賛を数多く残しています。枯淡な味わいと洒落っ気に満ちた画賛は玉堂その人の魅力を伝えるもので、絵画作品とは異なる世界を展開します。

ポイント④ 前後期で全ての作品が入れ替わります

円山四条派や狩野派など伝統表現を基盤とする初期作品から、近代感覚が加味された清廉な風景画、詩情豊かな表現に懐かしさと優美さを醸す円熟期に至るまでおよそ70年に及ぶ画業を60余点で振り返ります。

《小春》
昭和28年(1953) 青梅信用金庫蔵 前期展示

《小春》昭和28年(1953) 青梅信用金庫蔵 前期展示

《背戸の畑》大正3年(1914)頃 株式会社 十六銀行蔵 後期展示

《背戸の畑》大正3年(1914)頃 株式会社 十六銀行蔵 後期展示

《背戸の畑》
大正3年(1914)頃 株式会社 十六銀行蔵 後期展示

展覧会図録

玉堂の言葉を手がかりに作品を紹介、コンパクトで手軽に楽しめる図録です。
表紙デザインが2種類ありますので、ぜひミュージアムショップにてご覧ください。

展覧会図録