仏教伝来やシルクロード、日本文化を象徴する歴史文化遺産などをテーマに作品を手がけ、日本画壇にその名を刻んだ平山郁夫。母校の東京藝術大学で二度にわたって学長を務め多くの後進を育てたほか、文化財保護や国際交流にも積極的に取り組み、平成10年(1998)には文化勲章も受章しました。
没後15年にあたる本年、全国屈指の平山郁夫コレクションを誇る佐川美術館(滋賀県守山市)より、本画と素描70余点をお借りして、改めてその功績を振り返ります。
ポイント① 特別出品は必見
本展では、《平和の祈り―サラエボ戦跡》を特別出品します。普段は、佐川美術館でしか観ることのできない傑作をこの機会にお楽しみください。
平山郁夫 《平和の祈りーサラエボ戦跡》
平成8年(1996) 佐川美術館蔵 後期展示
ポイント② 佐川美術館以外での公開は初
佐川美術館が近年新たに収蔵した《蓮池仏》を展覧。同館以外での公開は初となります。
平山郁夫 《蓮池仏》
昭和47年(1972) 佐川美術館蔵 後期展示
ポイント③ 素描も併せて紹介
本画だけではなく、素描も数多く紹介するところが本展の見どころの一つです。現場の空気感をダイレクトに伝える素描を通して、平山の感動を追体験できます。
平山郁夫 素描《インドの女性 ナーランダ》
平成3年(1991) 佐川美術館蔵 前期展示
ポイント④ 佐藤忠良も展示します
佐川美術館は、平山郁夫作品の他に彫刻家の佐藤忠良、陶芸家の樂直入のコレクションが充実していることでも知られています。本展では、佐藤忠良の代表作《帽子・立像》を特別にお借りして、佐川美術館の外観写真と共に紹介するコーナーを設けます。
ポイント⑤ 名都美術館の平山郁夫作品も特別出品します
佐川美術館のコレクションに加え、当館が所蔵する《永平寺の森》《月明の砂漠》《楽土》なども特別出品します。本展だからこそ実現したコラボレーションをお楽しみください。